私が小さいときに聞いたお話です。ほんとかどうかと言う論議はしないでおきましょう。何せ私も聞いたお話ですから・・・それは、こんなお話です。
今は、買い物と言えばコンビにですよね。簡単な食事もコンビにかも。あと、食事だったらファミレスですよね。しかし、10年〜15年くらい前までは、食事と言えばドライブインが主力だったのですね。
そのドライブインの事で、私の住んでる地域で広がっていたお話があったのです。そのドライブインは、国道沿いに面して立っていました。(当たり前か)時は、コンビニ、ファミレスが勢力を伸ばし始めていた時期です。
ドライブインはその勢いに押されて、次々に潰れて行きました。しかし、問題のドライブインはその中にあって、繁盛が続いていたそうです。それには訳があって、広い駐車場があったんですね。
だから、長距離トラックの溜まり場的な要素があって、駐車しやすい。ので、結構繁盛していたんですよね。そして、もう一つの特異事が・・・それは、このドライブインに、一年に1回は車(大型トラック)が突っ込んでしまうのです。
店の中まで・・!ところが不思議と死人が出ない。店はその都度、保険金やら、なにやらで増築や改築が施され、新しくカッコ良くなって行く。「必ず車が突っ込む。」そんな評判が良い方向に向かって、店は繁盛しました。
そして、噂通りのトラックの突っ込み事故も・・・しかし、とうとう死人がでてしまう事故が起きてしまいました。聞いたお話では、ドライバーの方は、首を切断した状態で死亡してしまったそうです。それからこのドライブインの悲劇が始まったのです。
死亡事故からは、不思議と突っ込み事故がなくなりました。そして、一つの噂が広まりました。その死亡事故があった雨の水曜日の日には、真夜中に口笛が建物の周りを周るように聞こえて来るというものでした。
そのドライブインは、長距離ドライバーが仮眠が取れる、大きな畳部屋が店の2階にありました。そこで仮眠を取っている、トラック運転手さんがその口笛を聴いたとか聴かなかったとか・・・・です。
そんな怪談めいた話に興味をもったある運転手さんが、水曜日の雨の日を選んでそのドライブインの2階でその事実を確かめる事にしたのです。真夜中の2時ごろ、その口笛は聴こえて来たそうです。
「ピュー。ピュー。」口笛らしきものは、一定の間隔を置きながら無機質な音でなっていたとの事でした。「これは誰かのイタズラだ。」そう思った運転手さんは、シトシト降る霧雨の中、その正体を発見しようと、外に出ました。
建物はドライブインには店主の住居はなく、社員が当直をする程度なものなので、1階に明かりはありません。建物の周りを、口笛の聞こえる方向目がけて追いかけていったそうです。やがて口笛がだんだんと近づいてきました。
そこには大柄な男の背中が見えたそうです。「やっぱり誰かがふざけていたんだ。」そう思った運転手さんは声を掛けようとして思わず息を呑みました。その男と思われる肩から上にある、首からが無かったとの事です。
運転手さんは、その事実に腰を抜かし、そこから動けなかったとのお話です。その首なし男は、少しの間立ち止まり、そしてまた口笛を吹きながら消えてしまったそうです。そのドライブインは、それから客足が遠のき、他のドライブインと同様に潰れてしまい、店主は借金で夜逃げ。
気持ちの悪い噂のせいで、建物、土地の買い手も無く、放置されたままになってしまいました。私の実家の通り道に面しており、時々帰る実家の道すがら、その廃墟と化した元ドライブインは無残な姿で今もあるのです。
その後も、色々な噂がたちました。「あれは一種の座敷わらしが住んでいて、その店を守っていた。それを店主がないがしろにした祟りだ。」とか、色々ありました。その後そこで、口笛を聞いた人がいたと言う話は聞かなくなりました。
ウソかホントか知りませんが、不思議な話ですね。
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